Amazonは、サステナビリティに日々取り組んでいます。それはサステナビリティが、地球環境、ビジネス、お客様、そしてコミュニティすべてにとって良いものであると考えているからです。特に、お客様のお手元に届く商品の梱包については、ご注文商品に合わせた梱包を実現するために、長年新たなテクノロジーに投資を行い、イノベーションを続けてきました。その結果、Amazonは2015年から、グローバルで1出荷あたりの梱包重量を平均41%、梱包資材を200万トン以上削減しました*。そして引き続き、梱包資材の削減を進めるためにさらなるイノベーションを行っています。
*2022 Sustainability Report参照

たくさんの細長く高い黄色い長方形の棚が整然と並んでいる。一つの棚の下に棚を持ち上げて運ぶロボット
たくさんの商品が保管されているAmazonの物流拠点(フルフィルメントセンター)内部の様子。さまざまなテクノロジーを活用し、効率的な入出荷プロセスを実現しています

なぜ梱包にイノベーションが必要なのか?

Amazonは毎年、何十億もの商品を世界中のお客様へお届けしています。お客様の大切な商品を保護するために、梱包は重要な役割を果たしています。また、お客様にとって、開封しやすく、処分の手間がかからないことも大切であるとAmazonは理解しています。お客様により良いお買い物体験をご提供するためには、商品に合った梱包でお届けすることが、とても重要だと考えています。

商品の特性に合わせて梱包。大きな梱包材が使われるケースも

例えば、イヤリングやSDカードなどの小型のものから、スポーツ用品などの大型のものまで、Amazonではサイズや形が異なるさまざまな商品を扱っており、必要な梱包や保護材などもそれぞれ異なります。日本では、小型の封筒から大きな段ボール箱まで、さまざまなサイズ・種類の梱包材を使用して梱包を行っていますが、時として商品よりも大幅に大きな梱包となってしまう場合があります。

その理由は、商品をダメージから守り、確実にお客様のもとにお届するためです。

例1: 小さな商品
例えば、非常に小さな商品を小さなサイズのまま梱包した場合、輸送中に紛失したり、機械的な仕分けシステムによって商品が破損したりする可能性があります。梱包は、お届け先が記載されたラベルを貼るのに十分なサイズがあり、機械的な仕分けシステムによる処理に耐えられるほどの強度と特性が求められます。

白いテーブルの上にさまざまな形のイヤリングがならんでいる
イヤリングなど、非常に小さな商品の保護には大きな梱包が必要となります

例2: 複雑な形状の商品や特殊な商品
また、商品の中には、その形状のために、効率的に梱包すること自体が難しい商品もあります。たとえば、アイロン台、はしご、テニスラケット、そして、園芸用品の熊手など、複雑な形状の商品です。そのほか、かさばったり、重かったり、それでいて壊れやすい商品の一部には、商品サイズに対して大きめの箱にしか収められないものもあります。また、より安全にお届けするために、一部の高額商品は、中身が見えない梱包で出荷されます。

黒い園芸用の熊手。細い棒状のものが、扇形にまとめられていて、その先端が折れ曲がっている
熊手などの複雑な形状は、効率的に梱包することが困難です

例3:安全上の注意が必要な商品
さらに、例えば可燃性ガスといった、保管や配送時に注意が必要な商品の場合です。Amazonでは、そのような商品を安全性に配慮した梱包で出荷しているため、お客様がご覧になって、商品に対して梱包が大きいと感じられるサイズでお届けせざるを得ない場合があります。

白いスプレー缶
可燃性ガスなどの商品は、安全に配慮した梱包で出荷しています

そのほかのケース
設備の制約上、最適な梱包材が利用できなかったり、まれにシステムに登録された商品の寸法に誤りがあったり、などの理由で、梱包が大きくなってしまうケースもあります。また、販売事業者様から直接お客様に商品が発送されるケースもあります。この場合には、Amazonが梱包することはできないため、販売事業者様に、より持続可能な梱包材の使用を推奨しています。

商品に合った梱包のためにAmazonが取り組むイノベーション

2種類のデータを活用するシステムの導入と設備の見直し
Amazonでは、最適な梱包の実現のために、1つ1つのご注文に対する梱包材を選ぶ際に、機械学習を活用しています。Amazonの物流拠点であるフルフィルメントセンター(FC)の一部には、商品情報に含まれる商品の寸法(テキストデータ)に加え、実物の商品を複数の角度からカメラで捉え、視覚情報(ビジュアルデータ)を取得するシステムが導入されています。テキストとビジュアル、双方のデータを組み合わせることで、より最適な梱包を選ぶことができるようになっています。

また、日本のFCでは設備の見直しを行い、特定のサイズの段ボール箱だけを使用する梱包設備を撤去し、さまざまなサイズの段ボール箱を使用できる梱包プロセスの導入を進めています。これによって、商品よりも格段に大きな段ボール箱がお客様のもとに届く機会は、ますます減っています。

梱包の簡素化の推進
そして、梱包の簡素化も進めています。安全上の問題が無く、商品の保護という面でも梱包材を変更しても問題がないと確認された商品については、段ボール製の箱や封筒に代わり、より軽量かつ柔軟で、効率的な紙袋でお届けを開始しています。この取り組みを加速させるために、さまざまな大きさの商品に対応できる、紙袋の自動梱包機を開発し、順次FCへ導入しています。

茶色い紙袋。バーコードが印刷されている
紙袋による梱包の例
茶色い封筒。少し厚みがあり、開ける場所を示すOPENの文字が印刷されている
封筒型の梱包材
箱型のパッケージに配送用ラベルが貼られている
Amazonによる追加の梱包を行わず、商品パッケージのままで配送する商品も増やしています

さらに、梱包の簡素化の一環として、Amazonによる追加の梱包を省き、商品パッケージのままで配送できる商品を特定し、その種類を増やす取り組みも行っています。これは、メーカー各社のご協力を得るとともに、物流オペレーションを改善することで実現できた取り組みです。梱包を省いた配送に適した商品にはこの方法を適用し、本などのメディア商材、ギフトやコレクター向け商品、お客様のプライバシーに関わる商品は、これからもAmazonによる梱包でお届けします*。
*AmazonのFCから発送される商品の場合

この取り組みの実現により、梱包資材を削減するとともに、お客様による梱包の開封や処理の手間を減らすことができます。

 適切なサイズでの梱包を実現することは、配送面にもメリットがあります。配送車両に一度により多くの荷物を積むことができるようになると、配送の回数を減らすことが可能になるためです。こうした取り組みを積み重ねることで、Amazonが目指している2040年までにネットゼロカーボンを達成するという目標にも近づくことができます。

アマゾンジャパンは段ボール製の箱や封筒などで梱包していた日用品などの一部の商品について、紙袋でのお届けを進めるとともに、Amazonによる追加の梱包を省いたメーカーの箱でのお届けも拡大しています。その実現にはAmazonの社員たちの地道な努力がありました。担当チームの取り組みをご紹介します。

プラスチックの削減にも挑戦

梱包サイズの最適化に加え、Amazonは、FCで使用する梱包材から使い捨てプラスチックを削減することにも努めています。2021年には、Amazon全体で出荷あたりのプラスチック梱包材の平均重量を、7%以上削減しました。

日本においても、AmazonのFCから発送される商品については、冷凍や冷蔵を要する商品の配送など一部のサービスを除き、プラスチック製の袋を使用した梱包をなくし、紙製の梱包に置き換えています。また、緩衝材も、割れ物の梱包時を除いて、プラスチックからすべて紙の緩衝材に変更しました。

今後に向けて

アマゾンジャパンのオペレーション技術統括本部長で、オペレーション部門のサステナビリティの責任者も務める渡辺宏聡さんは、「Amazonは、最適な梱包を実現するために投資し、世界中で梱包のイノベーションを起こしてきました。現在の梱包は、これまでに私たちが積み重ねてきたイノベーションと努力が形になったものです。お客様にはいつも通りお買い物をお楽しみいただくと同時に、Amazonの持続可能な梱包の取り組みについても、気づいていただけると、とてもうれしいです。今後もお客様に最高のお買い物体験をお届けするために、梱包のイノベーションを続けていきます」と話します。

1つ1つの商品のサイズや特性に合った、最適な梱包でお客様に商品をお届けすることができるよう、Amazonはイノベーションを続けていきます。

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