Amazonでは日々、誰もが、「どうすればお客様のためにこの商品やサービス、体験をもっと良くできるだろうか」と自らに問いかけています。私たちは常に挑戦し、お客様のために改善を続けています。そして、社員をサポートし、イノベーションを加速するための方法を模索しています。
こうした意識はAmazonの企業文化として根付いており、サステナビリティへのコミットメントに関しても同様に、日々、着実に前進を遂げるために、あくなき挑戦を続けています。
どのような組織にとっても、持続可能性を高めるための道のりは簡単ではなく、一筋縄ではいきません。Amazonのように大規模で事業範囲が広い企業にとっては、非常に大きなチャレンジです。しかし、どれほど困難だとしても、ひるむことはありません。Amazonは変革とイノベーションに取り組みます。現時点では、私たちがすべての課題への解決策を持ち合わせているわけではありませんが、今、行動する必要があることに間違いありません。
2021年度版のサステナビリティレポートには、お客様や私たちの事業に携わるすべての人々、そして地球のためにAmazonが取り組むコミットメントの詳細を記載しています。以下に、そのうちのいくつかを紹介します。
「The Climate Pledge(気候変動対策に関する誓約)」を通じて、数百のパートナーとともに気候危機に対処し、脱炭素経済に向けた課題解決に取り組む
The Climate Pledgeは、パリ協定よりも10年早く、2040年までにネットゼロカーボン(温室効果ガス排出量の実質ゼロ化)を達成するという公約です。2021年に誓約に署名した企業は253社に上り、この数は前年に比べて700%以上増加しました。現在、署名企業は300社を超え、世界29か国、51業種に広がっています。
数百万個のパッケージをより持続可能な方法で配送
2021年、欧州では電気配送車両をはじめとする3,000台を超えるゼロエミッション車両によって、1億個以上のパッケージをお客様のもとにお届けしました。さらに、北米でも、50万個以上のパッケージが電気自動車(EV)でお客様に配達されました。2022年7月21日、AmazonはRivian社製のカスタム電気配送車両が、米国の10数都市で運用を開始したことを発表しました。今後、2022年末までには全米100以上の都市で数千台の使用を開始する予定です。
お客様がより良い選択を行えるようにするための取り組み
Amazonは、お客様により持続可能な商品をご購入いただけるよう、「Climate Pledge Friendly Program」を欧米で展開しています。2020年にスタートしたこのプログラムの対象となる商品の数は、75,000点から2021年末には25万点を超えるまで増加しました。2021年中には、3億7,000万点以上のClimate Pledge Friendly製品がお客様に届けられ、新たに20の第三者のサステナビリティ認証をプログラムに加えることができました。
再生可能エネルギー比率100%の実現に向けて大幅に前進
2021年にAmazonの事業活動における再生可能エネルギーの利用比率は85%に達しました。Amazonは世界最大の再生可能エネルギー購入企業であり、2021年末時点で274の再生可能エネルギープロジェクトを発表しています。当初の目標である2030年を5年前倒しして、2025年までにすべての事業活動を100%、再生可能エネルギーで運営するための取り組みを進めています。現在、Amazonは世界19か国で310件の再生可能エネルギープロジェクトを展開しています。
低炭素経済への移行を促進する先駆的な企業への投資
Amazonは2021年に、20億米ドル規模の「Climate Pledge Fund(気候変動対策に関する誓約のための基金)」を通じて、運輸、航空、貨物、梱包、農業、テクノロジーなどの分野におけるサステナビリティの取り組みを加速するために、13企業に投資しました。現時点でAmazonは、Rivian、Redwood Materials、Turntide、CarbonCure、Pachama、Infinium、ZeroAvia、BETA Technologies、ION Energy、CMC、Resilient Power、Hippo Harvest、Amogy、Ambient Photonics、Brimstone、Verne、さらに直近では、Electric HydrogenとSunfireを加えて、合計18社に投資しています。
脱炭素化が困難な業界のための新たなパートナーシップをけん引
Amazonは2021年に「Sustainable Aviation Buyers Alliance」に参加し、創設メンバーの1社として持続可能な航空燃料を支援するための投資を推進し、この分野におけるサポート姿勢を示しています。また、Amazonは、Aspen Instituteと共に「Cargo Owners for Zero Emission Vessels(coZEV)」を立ち上げました。AmazonはcoZEVを通じてゼロエミッション技術や燃料の提供を拡大していくための取り組みをサポートしています。さらに、「First Movers Coalition」の発足に携わった民間企業の一社となり、海運業界の脱炭素化をけん引しています。
地域社会への支援
Amazonは28件の自然災害による被害に対して支援を行い、2017年以降、1,800万点以上の救援物資等を寄付してきました。また、将来を見据えて、科学、技術、工学、数学(STEM)分野の教育やトレーニングを支援するプログラムを提供しています。Amazonがグローバルで展開する、子どもたちや青少年を対象にしたコンピュータサイエンスプログラムである「Amazon Future Engineer」で学んだ生徒の数は、2021年に180万人に達しました。
Amazonは2021年1月、「Amazon Housing Equity Fund」を設立しました。20億米ドル以上を拠出して、Amazonの社員が集中する、ワシントン州のピュージェット湾地区、ワシントンDCおよびバージニア州アーリントン、テネシー州ナッシュビルの3地域・2万戸以上の住居において、低価格での居住が可能となるよう支援します。
梱包の改善により、より安全で持続可能な方法で商品を配送
「フラストレーション・フリー・パッケージ(FFP)」は、Amazonによる追加梱包のない、簡単に開封できる100%リサイクル可能な梱包材を用いた環境に配慮したプログラムです。2021年末までに、200万以上の商品がFFPプログラムの認定を受けています。
2021年には北米全体でプラスチックの使用を3万トン以上削減しました。欧州では、Amazonのフルフィルメントセンター(物流拠点)から発送される商品について、使い捨てのプラスチック袋による梱包から、リサイクル可能な紙袋や段ボール製の封筒での配送に切り替えました。オーストラリアでは、輸送中、商品を保護する緩衝材として、使い捨てのエアークッションを100%リサイクル可能な紙製の資材に切り替えました。
食品ロスを最小化し、支援を必要とするコミュニティへ食品の寄付を拡大
Amazonは2030年までに、欧米のオペレーション全体で、食品の廃棄を50%削減することを目指しています。この目標を実現するために、Amazonは最初から無駄を最小限に抑え、食品を埋立廃棄せずに済む方法を優先できるよう、社内の食品在庫管理システムを最適化しています。
2021年、Amazonは米国内でFeeding America※を通じて、7,000万食以上に相当する8,500万ポンド(約3万8,500トン)の食品を寄付しました。また欧州でも1,000万食に相当する4,000トンを超える食品の寄付を行いました。寄付できない食品については、堆肥化や嫌気性消化など、埋立以外の処理方法を選択しています。
※Feeding America = 米国を拠点とするフードバンクのネットワークを持つNPO
データセンターにおけるエネルギーや水の効率利用に注力
アマゾン ウェブ サービス(AWS)では継続的なイノベーションとグローバルインフラ全体の効率化に重点を置き、お客様および地球のための持続可能なビジネスの構築に取り組んでいます。AWSがカスタム設計したAWS Gravitonプロセッサの最新世代として、2021年に「AWS Graviton3プロセッサ」が発表されました。AWS Graviton3ベースのインスタンスはGraviton以外のCPUを搭載したAmazon Elastic Compute Cloud(Amazon EC2)インスタンスに比べて、最大60%の省エネで同様のパフォーマンスを実現します。
AWSはこのほかにも、気化冷却、オンサイトの水処理、リサイクル水を利用した冷却など、さまざまな取り組みを実施しています。たとえば、AWSのデータセンターで冷却に用いられる水の最大96%は、その地域の農家に送られ、トウモロコシや大豆、小麦の栽培用の農業用水として利用されます。
急速な成長を遂げながら、全社的なカーボンインテンシティ(CO2排出原単位)を低減
コロナ禍でのお客様のニーズに応えるために、かつてないペースでビジネス規模を拡大させている一方で、Amazonは2021年中、カーボンインテンシティを1.9%削減しています。
Amazonが新商品や新サービスへの投資を行う上で、お客様のニーズとネットゼロカーボンの目標の両方を達成できるよう、今後も継続的に、どれだけ早くカーボンインテンシティを削減できるかを測ることが重要になります。私たちは大きなチャレンジを通して成長し、Amazonの絶え間ないイノベーションの文化と、サステナビリティに関する科学者や専門家チームの粘り強い努力によって、2040年までのネットゼロカーボン達成に向けて取り組みます。
今後の取り組み
持続可能な経営はもはや選択肢ではなく、必須要件になっています。気候変動対策のために有意義な成果を上げていくには、あらゆる業界や社会を通じ、かつてないアクションを取ることが求められます。Amazonはこのことを認識し、Amazonのビジネスの進め方には、自分たちの会社の枠をはるかに超える影響力があることを十分理解しています。
もはや一刻も無駄にすることはできません。だからこそ、Amazonはこれまでも、そしてこれからも、Amazonがサービスを提供するコミュニティや人々を取り巻く環境を守るために投資を継続してまいります。
Amazonのサステナビリティに向けたコミットメントはこちらをご参照ください。Amazonの2021年度版のサステナビリティレポートはこちらからご覧いただけます。
※この記事は2022年8月1日に米国版About Amazonで発表された記事を日本語に翻訳したものです。原文と日本語訳に相違がある場合は、原文の内容が優先します。