Amazonは2024年7月11日、日本において新たに2件の再生可能エネルギープロジェクトに投資することを発表しました。青森県六ヶ所村における大規模陸上風力発電所(発電設備容量:33MW)および、山口県下松市の大規模太陽光発電所(発電設備容量:9.5MW)のプロジェクトです。

Amazonにとって、日本での陸上風力発電所および、単体の大規模太陽光発電所への投資は、今回が初めての取り組みとなります。

またAmazonは、グローバルで展開する、データセンター、物流拠点のフルフィルメントセンター(FC)、食料品店やオフィスなどで消費される総電力量と同等の電力量を再生可能エネルギーで確保するという目標を2023年に達成したことも発表しました。当初の目標であった2030年よりも7年早く、この目標を達成したことになります。

このページ上部の写真は、2025年に本格稼働を予定しているAmazonおよびクリーンエナジーコネクト(CEC)による低圧分散型太陽光発電所のイメージ(Amazonの国内19件の太陽光発電プロジェクトの1つ)です。今回の新たな投資案件とは別のプロジェクトとなります。


世界で、そして日本でも最大の再生可能エネルギー購入企業に

Amazonは、世界最大の再生可能エネルギー購入企業として、世界中で500件を超える太陽光発電と風力発電プロジェクトに数十億ドルを投資しています。日本においても、1件の風力発電と、19件の太陽光発電プロジェクトの計20件に投資をしており、日本国内においても企業として最も多くの再生可能エネルギーを購入しています*1

2021年に日本初となるコーポレートPPAを活用したオフサイト型の太陽光発電プロジェクト(分散型)を立ち上げて以来、Amazonは日本国内で急速に再生可能エネルギーの調達を進めてきました。大規模な再生可能エネルギープロジェクトに適した土地が限られている日本において、Amazonは集約型および分散型の大規模太陽光発電所、陸上風力発電所、そして屋根設置型の太陽光発電プロジェクトを進めるなど、さまざまな革新的な方法で再生可能エネルギーの調達を進めています。

港が近い広大な敷地に大きな倉庫のような建物が立っている。その建物の上部には太陽光パネルが建物の屋根に貼り付けられている
兵庫県尼崎市のAmazonフルフィルメントセンターに設置された屋根設置型の太陽光発電

Amazonが日本国内で投資している20件すべてのプロジェクトが稼働すると、年間20万メガワット時(MWh)を超える再生可能エネルギーが生成される見込みです。これは、日本の約48,000世帯の年間消費電力量に相当します*2


さまざまなパートナーシップを通して、日本社会の再生可能エネルギーへの移行に貢献

Amazonは日本社会の再生可能エネルギーへの移行を支援するため、これからもさまざまな企業と連携し、変革を進めていきます。これまでもAmazonは、バーチャルPPAなどの仕組みを通して、企業による再生可能エネルギー調達の選択肢を広げることができるよう、数年間にわたって政策関係者や日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)をはじめとした業界団体と協力してきました。これらの取り組みは、新たな再生可能エネルギープロジェクトを電力網に追加し、他の企業が再生可能エネルギーへの移行目標を達成するための新たな機会を創出することにも貢献します。

現在、企業による再生可能エネルギーへの投資は、世界中で新たに追加される再生可能エネルギープロジェクトの大部分を占めています*3。その理由は、企業、再生可能エネルギーの事業者、そして地域の電力網に資するためです。企業は再生可能エネルギーによりネットゼロ目標の達成と増加するエネルギー需要を満たすことができ、再生可能エネルギーの事業者はより多くの発電容量を追加するために必要となる需要保証とインセンティブの見通しが立ちます。地域の電力網の観点では、国民の追加負担なく、再生可能エネルギー設備容量の増加による恩恵を受けることができます。

*1:Bloomberg New Energy Financeによる
*2:環境省「家庭部門のCO2排出実態統計調査」に基づき、日本の世帯当たりの年間エネルギー消費量(電気)を平均4,175kWhとして試算
*3:Deloitte, Serious business: Corporate procurement rivals policy in driving growth of renewable energy


Amazonによる再生可能エネルギー投資の経済面での貢献

Amazonの日本における大規模な再生可能エネルギー投資は、環境面でのメリットに加え、経済効果として日本経済のGDP成長に貢献し、地元企業の雇用を支えています。Amazonが2022年に日本で支援した大規模太陽光発電の建設は、さまざまな経済効果をもたらしています。Amazonの電力購入契約に伴う推定投資額は、27億2,000万円(1,800万ドル)、日本のGDPに対するAmazonの電力購入契約の推定寄与額は、10億円(700万ドル)でした。そして、Amazonの電力購入契約により、日本のサプライヤーや地元企業において推定130人分のフルタイム雇用を維持・創出しています。

アマゾンジャパン ジャスパー・チャン社長は次のように話します。
「Amazonは自社のサステナビリティ目標の達成だけではなく、日本社会のエネルギー転換を加速させるために再生可能エネルギーへの投資を進めています。Amazonがこれまでにさまざまな再生可能エネルギープロジェクトを実現させてきた革新的な手法は、低炭素社会へ移行する日本において、国内の再生可能エネルギー利用比率を高める一助になると考えています。2030年度のエネルギーミックスにおいて再生可能エネルギー比率を36~38%に高めるという日本政府のゴールに向けて、引き続き政府関係者、エネルギー事業者、そして他の企業とも力を合わせて、貢献してまいります」

また、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)松尾雄介事務局長は次のように語ります。
「気候目標の達成に向けて新規の再生可能エネルギー電源の導入を加速させるためには、企業による投資と政策形成プロセスへの関与が不可欠です。Amazonは日本において、需要家主導の再生可能エネルギー調達を実現する上で主導的な役割を果たしています。そして、Amazonの再生可能エネルギーへの投資は、こうした取り組みが、企業にはカーボンフリーエネルギーを、開発事業者には確実な収益を、そして地域社会には経済および環境上の利益をもたらすなど、すべての利害関係者にとってメリットがあることを示しています」

Amazonは引き続き、世界および日本最大の再生可能エネルギー購入企業として投資を続けるとともに、日本社会の再生可能エネルギーへの移行に貢献していきます。

Amazonのカーボンフリーエネルギーに関する取り組みの詳細はこちらをご覧ください。

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