2019年11月25日、Amazonは、衆議院第一議員会館の多目的ホールで「オンライン販売で成長する全国のきらりと光る小規模事業者応援展」を開催しました。この展示会は、主に地元の道の駅や物産展などで販売されている小規模事業者の皆さんが、Amazonでの販売によって事業を拡大している事例を広く知っていただくためのものです。会場は、各地の特産品を興味深く見て回る、多くの国会議員や秘書の皆さんでにぎわいました。
小規模事業者様の商品を地域ブロック(北海道・東北/関東/北陸/甲信越/東海/近畿/中国/四国/九州・沖縄)ごとに展示し、実際にその魅力を感じてもらえるよう、食品の試食も用意されました。また、Amazonが事業者様にご提供しているサポートの内容や販売の仕組みもパネルでご紹介しました。
全国から89社の商品が集まり、熊本県からは、南阿蘇村、菊池市といった市町村単位で6社の商品が展示されました。南阿蘇村でブルーベリー農園を営み、そのブルーベリーを使ったフロランタンをAmazonで販売しているKIRARI(キラリ)の今村輝宏さんはこう話します。
「南阿蘇は、熊本の中でも観光客が多い地域で、県外で販売しなくても観光農園だけで経営が成り立っていました。しかし、2016年の熊本地震で観光客が激減し、小規模事業者は大打撃を受けました。お客様が来てくださるのを待つのではなく、自分たちで販路を持たないといけないと思い、Amazonでの販売に挑戦することにしました」
自社生産のブルーベリーを使ったジャムは以前から取り扱っていましたが、Amazonでの販売用に新たに商品開発を行い、『星降る阿蘇のブルーベリーフロランタン(8枚入)』が誕生しました。
「南阿蘇は、夜も空気が透き通って星空がとてもきれいなのですが、これまでは夜をイメージした商品がありませんでした。ブルーベリーの色も活かしながら、南阿蘇の魅力を伝えられる良い商品が完成したと思っています。地震から3年半が経って、地域も少しずつ元気を取り戻しつつあります。Amazonで商品を購入いただいたことをきっかけにして、南阿蘇へ足を運んでいただければうれしいです」
菊池市からは、商工会で経営指導員をする古田敦士さんと販売事業者の中山繁雄さんが参加し、会場で商品の説明にあたっていました。Amazonで菊池市の商品の販売を始めた理由と現在の状況について、古田さんはこう語ります。
「商工会議所で、事業者さんの販路開拓をお手伝いしていたのですが、商談会でもなかなか結果につながらないことが増えてきました。そこで、AmazonなどのECサイトでの販路拡大に乗り出しました。2018年7月からは商品登録のための勉強会なども行い、同年10月にはAmazonで『きくちフェア』をオープンし、商品の販売を開始しました。菊池という場所の観光PRと一緒に商品を紹介しているので、参加されている事業者さんの顔も見え、魅力的なページになっていると自負しています。当初は20の事業者さんが登録していたのですが、良い結果が出たので、現在はさらに増えています」
以前はお茶の製造販売を行っていた中山さんは、Amazonでの販売で状況が劇的に変わったといいます。
「毎年のお茶の販売は売り上げが減少傾向にありました。何か新しいことを始めたいと考えており、その時間と余力はあるけれど、商品を作っても売る先がないという状態だったのが、Amazonという販路が見つかったことで大きく変わりました。販売はAmazonにお任せして、私たちは商品開発に注力すればいい。以前は、年に5回も6回も商談会に出かけていましたが、その時間もすべて商品開発に使えるようになりました」
中山さんは、お茶の製造販売を続けながら、Amazonでさまざまな新商品を販売しています。
「お茶の焙煎機を持っているので、それを活かせる商品開発を考えて、まず地元の食材の菊芋に注目しました。菊芋の健康効果は地元では知られていましたが、全国にはまだ知られていませんでした。そこで菊芋を焙煎機で乾燥させて菊芋チップスとして売り出したら、ちょうどマスメディアで取り上げられて、大ヒット商品になったんです。地元にはずっとあって、売る先がなかった菊芋ですが、Amazonのおかげで、全国のお客様にお届けすることができるようになりました。今は地元の果物を使った無添加のドライフルーツづくりに精を出しています。これからは、安く作るか、どこにもない良い商品を作るか、どちらかしか生き残れない時代。私たちは良い商品を作って届けることに集中したいと思っています」