多様な働き方が社会に浸透した現在、Amazonが提供するAmazon Hub デリバリーは、地域に根ざしたビジネスオーナーの副業を実現するプログラムです。今回は、そのプログラムを利用する様子を通じて、DXによって生まれた新たな副業のスタイルと地域との結びつきを紹介します。
理容店を営む傍ら、Amazonの商品を近隣エリアに配達
Amazon Hub デリバリープログラムは、地域に根づいたビジネスオーナーが、本業の空き時間を活用し、Amazonの商品を近隣エリアに配達するという新しい副業のスタイルです。そんなAmazon Hub デリバリープログラムに参加している島田美保さんの本業は理容師。東京都で夫の雄一さんと共に営む理容店「Grooming Shimada」にて、接客にあたっています。
島田さん「当店の創業は1910年と古く、夫の曽祖父の代からこの地に根ざしてきました。実は、私の実家も埼玉県で理容店を営んでおり、理容師免許を取得する過程で夫と出会い、結婚したんです。それ以来、30年にわたって夫婦で店を切り盛りしています」
お孫さんと一緒に来店するお客様もいるそうで、理容店は世代を超えて愛されています。お客様とのコミュニケーションが大好きだという島田さんの飾らない人柄も、同店が多くの人に愛されている理由の1つでしょう。
島田さん「近所のスーパーマーケットやペットの話など、お客様との何気ない会話が日々の楽しみになっています。当店のことを気に入り、何度も来店してくださるお客様の存在は励みになりますね」
徒歩と自転車で配達できるので、想像以上にスムーズに始めることができた
そんな島田さんがAmazon Hub デリバリープログラムに参加したのは、試験運用が始まった2020年のこと。理容店のお客様は予約して来店されることが多く、1日のスケジュールが立てやすいため、「空き時間を活用し、副業として収入を得るためにはもってこいだと思いました」と島田さんは振り返る。
島田さん「ただ、配達経験がなかったので最初は不安でした。そんな中、Amazonの担当者のきめ細かい説明や丁寧なサポートを受けながら、少量の商品から配達をスタートしました」
島田さんが事前に選んだ配達日になると、Amazonの配送拠点から商品がまとめて店に届けられます。到着した商品の仕分けをした後、スマートフォンにダウンロードしたアプリを使って配達ルートを組み立て、1日の中で都合の良い時間帯に商品を配達するという流れです。
島田さん「アプリの操作はとても簡単で、徒歩と自転車で配達できるので想像以上にスムーズに始めることができました。夫が接客中に私が配達して、私が戻ったら交代するなど、手分けすることで空き時間を活用しています。配達エリアは最長約2km圏内なので、理容店の予約が入ってもすぐに戻ってこられる点も気に入っています」
Amazon Hub デリバリープログラムのサポート体制も「とても心強い」と島田さんは続けます。
島田さん「わからないことがあれば、スマートフォンのアプリからサポートセンターに連絡したり、個別に担当者に相談したりしています。いつも丁寧かつスピーディに対応してくれるので、とても助かっていますね」
土地勘を活かして、自分なりのルートで効率的な配達を実践
慣れ親しんだ地元で配達するというAmazon Hub デリバリープログラムの特徴は、島田さんご夫婦にとってプラスに働いていると言います。
島田さん「土地勘があるので自分なりのルートで配達することができますし、同じお客様のもとへ配達に行くことも多いので、マンションごとの宅配ボックスの位置や混雑時間帯なども把握できるようになりました。ルートやエリア別に商品を仕分けるなど、下準備にも慣れてきて、配達の効率はどんどん上がっていると思います」
現在では週の半分、1日に30~50個の商品を配達している島田さんご夫婦。配達によって生まれるコミュニケーションも新たな楽しみになっていると言います。
島田さん「配達途中にばったり理容店の常連さんに会ったり、商品を届けたお客様に感謝の言葉と共に飲み物をいただいたり、理容店以外でのコミュニケーションが新たな日々の糧になっています」
趣味のロードバイクを活かしてAmazonの商品を配達
埼玉県にある株式会社建築模型ねっとの代表取締役・林淳一さんは、40代で極真空手を始め、50代でロードバイクに打ち込むなど、自他共に認める好奇心旺盛な性格。ロードバイクでは毎朝40kmを走っているそうです。「Amazon Hub デリバリープログラムを知ったときも、面白そうだな、趣味のロードバイクを活かせるなと感じて、すぐに利用しようと思いました」と林さん。本業の模型製作も、20代のころに始めた趣味がルーツだと言います。
林さん「自分の家を建てる際には、市販の模型キットを使って、理想の家の模型を作って工務店に持参しました。工務店の方は驚かれましたが、ものづくりが大好きな自分としては自然なことでした」
その後、家業である空調設備会社を経て、2014年に模型製作を事業とする株式会社建築模型ねっとを設立しました。
林さん「それまでは副業として模型製作を続けていたのですが、思い切ってレーザーカッター加工機を購入したところ、創作の幅が一気に広がって法人化を決意しました。建築模型をはじめ、ジオラマやテレビドラマの小道具など、依頼内容はさまざまです。依頼のたびに未知の世界に触れられて、好奇心が刺激される毎日を送っています」
午前中に商品を配達して、午後から本業に集中するリズムが定着
現在の本業である模型製作はもともと副業だったこともあり、「新しい副業を始めて、空き時間を活用したいと考えていました」と語る林さん。そこで、2022年12月にAmazon Hub デリバリープログラムに申し込み、翌年1月から商品の配達を始めたと言います。
林さん「模型製作は机に向かって細かい作業をすることが多いため、Amazon Hub デリバリープログラムは運動不足の解消や気分転換にもぴったりだと思いました。配達経験がないので当初は不安でしたが、初日にAmazonの担当者が付き添ってくれて、配達の基礎を丁寧に教えてくれました。今でも困ったことがあれば担当者に連絡すると、親身になって相談に乗ってくれるので助かっています」
現在は、週に数回ほど商品の配達をしていると言います。
林さん「Amazonの配送拠点から商品が届いたら、妻と2人で午前中にひと通り配達を終わらせるようにしています。体を動かして気分をリフレッシュして、午後から本業に集中するリズムが身につきましたね。自分で時間をコントロールし、本業の空き時間に商品を配達する。そんな自由な働き方が気に入っています」
本業の空き時間を活用し、安定した副収入を得ることができた
商品の配達には徐々に慣れてきたものの、「今でも緊張感はあります」と林さんは続けます。
林さん「お客様の大切な商品を運ぶので、緊張感はあったほうがいいと思っています。常にお客様の立場になって、どんなふうに商品を配達したら喜ばれるかを考えています。笑顔とあいさつは基本ですね。夏場はお客様から飲み物をいただくことも多く、優しい人がたくさんいるなあと感動したことを覚えています」
林さん「模型製作は定期的に仕事があるとは限らないため、収入が安定しない部分があります。そんな中、Amazon Hub デリバリープログラムによって安定した副収入が得られることは大きいですね。それと、商品を手分けして配達するようになってから、妻とのコミュニケーションが増えて毎日が楽しいですよ」
Amazon Hub デリバリープログラムを通じ、本業の空き時間を活用して商品を配達している島田さんと林さん。副収入が得られることはもちろん、お客様や地域住民とのコミュニケーション、趣味との両立や運動不足の解消など、両者が語るメリットはさまざまです。Amazon Hub デリバリープログラムは、ライフスタイルに合った、自由で新しい働き方の選択肢の1つとして地域に根づき始めているようです。
Amazon Hub デリバリープログラムとは?
地域の中小企業が、本業の空き時間を活用し、Amazonの商品をご近所に配達するという副業を可能にするプログラムです。店舗や事務所などの空いたスペースや、仕事中の時間に余裕のある方は、初期費用や運用コストを抑え、とても簡単に副業を始めることができます。Amazon Hub デリバリープログラムについて、詳しくはこちらをご確認ください。
本連載について
Amazonでの販売を支援する「Amazon出品サービス」、ビジネス上の購買をサポートする法人向けサービス「Amazon ビジネス」、決済サービス「Amazon Pay」、クラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」など、Amazonはさまざまな企業の課題を解決する多様な選択肢を提供しています。本連載では、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に取り組む中小企業と、そのDXをさまざまなカタチで支援するAmazonのストーリーをご紹介します。