Amazonは約30年前に創業して以来、地球上で最もお客様を大切にする企業になることを目指して歩んできました。安全で幅広い真正の品揃えの中から、お客様に商品をご購入いただきたいと考えます。Amazonストアを利用されるお客様は、Amazonが販売する商品も、数百万社の販売事業者様が出品する商品も、すべて真正品であると信じて購買してくださいます。また企業のお客様は、Amazonなら悪質業者との競合の心配をすることがなく、素晴らしい販売体験を提供してくれると信頼し、Amazonストアでの販売を選択してくださいます。お客様の信頼を得るのは難しく、失うのは簡単です。そのため、Amazonは信頼を基盤に関係を築き、お客様と販売パートナー様のためにイノベーションを生み出しています。
Amazonは2023年、お客様、ブランドオーナー様、販売パートナー様、そしてAmazonストアを模倣品や詐欺、その他の不正行為から保護するために、12億ドル以上を投資し、機械学習のサイエンティストやソフトウェア開発者、専門調査員など15,000人以上がこの活動に取り組みました。
Amazonは、ブランドを保護するために4つの重要戦略――すなわち、(1)Amazonストアを保護する強力で効果的かつ積極的な対策、(2) ブランドオーナー様と協力してブランドをさらに保護していくための業界最高レベルの保護ツール、(3) 悪質業者の責任追及の進展、(4) お客様の保護と啓発の強化を引き続き重要視しています。Amazonは長年にわたり、こうした取り組みを続け、模倣品対策で大きな成果を挙げてきました。
2023年のブランド・プロテクション・レポートから、4つの重要戦略において特に注目すべき進展をいくつか紹介します。
1. 新規販売事業者様の審査体制の強化にさまざまなイノベーションを導入することによって、悪質業者による新規出品アカウントの開設を阻止しています
Amazonでは販売事業者様についての堅牢な審査において、文書偽造検出、高度な画像・動画検証などのテクノロジーを活用し、政府発行の身分証明書の真正性を照会し、Amazonストアでの販売を申請している個人が同一人物かどうかを素早く精査します。これらのテクノロジーに加え、機械学習をベースにした検知システムの強化を継続的に図り、悪質業者による新規出品アカウントの開設を阻止しています。2023年、Amazonでは悪質業者による70万件以上の新規出品アカウントの開設の試みを、Amazonストア上で彼らが商品を出品する前に阻止しました。
2. Amazonストアが拡大を続け、出品される商品数も増え続けるなか、ブランドオーナー様が提出した有効な権利侵害の通知数は減少しています
Amazonは、自動化されたブランド保護のテクノロジーを継続的に改善しています。これには、Amazon Brand Registry(Amazonブランド登録)を利用されているブランドオーナー様から提供されるデータを含む数千のシグナルを用いた高度な機械学習モデルが活用されています。2023年、Amazonは大規模言語モデルなど、各種高度な機械学習モデルを用いて、複雑な視覚知的財産を含む多種多様な侵害を体系的に検出しました。2020年以降、Amazonストアで販売する商品数が大きく増加し続けている一方で、ブランドオーナー様が提出した有効な権利侵害の通知数は、30%以上減少しています。
3. Amazonは世界中のブランドオーナー様や法執行機関と協力し、より多くの悪質業者の責任を追及することで、Amazonストアや業界全体の小売業者に対する不正行為を阻止しています
Amazonは模倣品組織を特定し、排除することに注力しています。その取り組みは確実に成果を上げており、世界中に良い影響をもたらしています。Amazonの模倣品犯罪対策チームは、2020年の発足以来、訴訟や法執行機関への刑事照会を通じて、21,000件を超える悪質業者を追及してきました。Amazonは2023年、全世界で700万点以上の模倣品を突き止め、押収し、適切に処分し、お客様の被害や小売サプライチェーンでの再販を阻止しました。Amazonは模倣品の処分に加え、2023年には模倣品対策に向けたブランドオーナー様や中国の法執行機関との国境を越えた協力を強化しました。これにより、50件以上の強制捜査が成功裏に進み、100を超える悪質業者が特定、拘束され、取り調べが行われました。これらの悪質業者の多くが模倣品のメーカーやサプライヤー、またはサプライチェーンの上流にいるディストリビューター(卸売り業者)でした。このような協力の結果、罰金刑や自由刑などの刑事有罪判決が数多く下されることとなりました。
4. Amazonは業界の専門家や団体と協力して、お客様に模倣品を購入することの危険性を理解していただけるよう、啓発活動に取り組んでいます
Amazonは模倣品がもたらす被害や危険性について、お客様の理解を促すことが重要だと考え、模倣品に対する啓発活動を推進する方法を模索しています。その一例として、Amazonは国際商標協会と学生のリーダー育成を支援する国際組織「DECA」との提携のもと、Unreal Campaign Challengeをスタートしました。この活動では、模倣品を購入することの危険性を訴える60秒の公共広告ビデオを制作する課題を学生に出題しました。Unreal Campaign Challengeは全世界のDECA会員17万7,000人以上に周知され、受賞者はその年のDECA International Career Development Conferenceで22,000人の学生の前で表彰されました。
Amazonストアにおいて、模倣品防止の取り組みが進展を続けていることを誇りに思います。Amazonでの模倣品対策の取り組みを進めるには、常にイノベーションが求められます。また、ブランドオーナー様、業界団体、政策立案者、法執行機関などとの協力なくしては到底成し遂げることはできません。私たちは、これまでの取り組みで大きな進捗を遂げてきたと信じていますが、Amazonストアでの模倣品がゼロになるまで、その歩みを止めることはなく、さらなるイノベーションに向けてたゆまぬ努力を続けていきます。
2023年ブランド・プロテクション・レポートでは、Amazonのブランド保護の4つの戦略における最新の取り組み状況として、2023年の活動をまとめました。ぜひご一読ください。