Amazonでは25年以上前から、お客様の日々の生活を便利で豊かにするために、AIの利活用を進展させる取り組みを続けてきました。そのなかで、安全で責任あるイノベーションを促進し、確実なものとするための明確でわかりやすいAI規制の策定など、AI分野の困難な課題に対応するには、関連業界間の連携が必要であると考えてきました。そのため、これまでAI研究の進展、AI人材の育成、起業家へのエンパワーメントのために、学界、政府、産業界の力を結集させるさまざまなプログラムを立ち上げ、支援してきました。そのことを誇りに思っています。


このたび、AI分野での日米の協力強化の取り組みを支援するために、Amazonはワシントン大学、筑波大学、NVIDIAとの間に研究に対する新たなパートナーシップを締結したことを発表しました。Amazonでは、この10年間のパートナーシップに対して2,500万ドルを投資し、以下の4つの主要な年次プログラムを支援していきます。

  • 年1回公募を行う、AI研究資金の授与
  • 各大学の有望な研究者を支援する、ポスドク(博士研究員)および博士課程の学生向けの奨学金への資金の提供
  • 日米の学生のための、AI研究に対する関心の向上を目的とした、10週間の学部生向け夏季研究プログラム
  • 起業家育成のための3週間のブートキャンププログラム

Amazonのシニアバイスプレジデント兼汎用AI主任科学者であるロヒット・プラサド(Rohit Prasad)は次のように話しています。
「ワシントン大学と筑波大学はいずれも名門であり、AIとコンピューティングにおけるワールドクラスの研究と教育で知られています。両大学とNVIDIAとのパートナーシップ、そして重要なAI研究の加速化と、次世代のAI人材とスタートアップビルダーの育成に向けて、業界、領域、国を超えて専門家の結集をもたらす、このパートナーシップの可能性に胸が高鳴っています」

今回のパートナーシップは、4月9日、ワシントンDCの米国商務省で行われた調印式において発表されました。これは、AIの発展を目指して日米の有力なテクノロジー企業と大学が支援する1億1,000万ドル規模の戦略的取り組みの一環として実施されるものです。

スーツを着ている女性2人と男性4人がアメリカと日本の国旗、米国商務省の旗の前に隣り合って立っている
2024年4月9日、ワシントンD.C.の米国商務省で行われたAI研究パートナーシップの調印式に出席した、参加団体の代表者とAmazonのシニアバイスプレジデントでグローバル・パブリック・ポリシー&ゼネラル・カウンセルであるデビッド・ザポルスキー(David Zapolsky)(左から2人目)。

この取り組みへの参加を通じて、Amazonは長年続けてきた米国の大学の高度研究への資金提供を継続し、13年以上にわたり構築してきたNVIDIAとの緊密な協力関係をさらに拡大します。また、日本のお客様への長年のコミットメントも強化されることになります。その一環として、AWSは先ごろ、日本におけるデジタルトランスフォーメーションとAI導入を加速するために、2027年までにクラウドインフラストラクチャに約150億ドルを投資する計画を発表しました。

ワシントン大学、筑波大学、NVIDIAとの新たな連携は、セクターや領域を超えた協力を促進するためにAmazonの既存の取り組みをさらに拡大するものでもあります。AmazonのUniversity Hubsプログラムは、多分野にまたがる複数年の研究資金の提供、博士課程向けの奨学金、技術イベントを通じて、技術協力を推進し、コミュニティを育成します。Amazon Scholarsは、研究者が大学での重要な研究、教育、指導をあきらめることなく、Amazonに参加し、実社会での専門知識を柔軟に習得することができるプログラムです。また、AWS Public Sector Cloud Credit for Researchプログラムは、イノベーションを加速させるために、適格な研究者にクラウドクレジットを付与します。

2019年、Amazonはアメリカ国立科学財団と共同でAIの公平性(Fairness in AI)に関するプログラムを立ち上げました。2,100 万ドル規模のこの取り組みにより、これまでに34の大学主導のチームに資金が提供され、重要度が増しつつあるAIの公正さと責任に関する分野における知識の蓄積につながっています。生成AIという刺激的な分野の発展と成熟に伴い、連携の範囲と深さをさらに拡充していけることを楽しみにしています。

※この記事は2024年4月9日に米国版About Amazonで発表された記事を日本語に翻訳したものです。原文と日本語訳に相違がある場合は、原文の内容が優先します。

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