自宅のリノベーションをきっかけにスマートホーム化を決めた、Amazonデバイスサポーターの中村朝紗子さん。Amazonが提供する音声アシスタントAlexa(アレクサ)や、Amazon Echo(アマゾンエコー)シリーズなどのデバイスを利用したスマートホーム化を、実際に中村さんが実践してみて気づいたことや、これからスマートホーム化に挑戦する方々へのアドバイスを聞きました。
スマートホーム化された生活をイメージすることが「住み良い家」を深く考えるきっかけに
経営者として多忙な日々を過ごしながらも、1歳3カ月になる娘さんのお母さんとしても奮闘する中村朝紗子さん。忙しさのあまり、なかなか家族と向き合う時間を確保できないというお悩みを抱えていました。スマートホーム化を検討したきっかけも、生活家電や設備を自動化して家族と過ごす時間を増やしたいという思いからです。
当初、「スマートホームは大がかりな設備が必要なのでは?」「工事が大変そう」という懸念を抱いていた中村さん。そこで、アマゾンジャパンでEcho・スマートホームデバイス事業部 事業部長として働く橘宏至さんの自宅を訪問しました(詳細は『Alexa(アレクサ)で簡単スマートホーム入門 Amazonで働くスマートホームの達人に聞いてみた』の記事を参照)。
前回、橘さんの自宅を訪問して、スマートホームは音声アシスタントのAlexaを搭載したAmazon Echoシリーズと、対応する家電、ハブとなるデバイスなどを用意することで簡単に実現できる※1ことを学んだ中村さん。また橘さんの「スマートホームを目的化せず、まず自分たちの暮らしをどうしたいのか、どうしたら生活が便利になるのか、考えてみることが大事」という言葉も、中村さんが今回リノベーションにスマートホーム化を加えるにあたって、大きなインスピレーションにつながったと言います。
橘さんのアドバイスを受け、中村さんはAlexaでどのようなスマートホーム化を実現したのか。リノベーションが完了したご自宅を拝見させていただきました。
※1 Alexaを活用したスマートホームの設定方法については、「『アレクサ、扇風機をつけて!』Alexaでプチ・スマートホーム:夏の熱中症対策編」の記事をご参照ください。
生活動線に合わせてAmazon Echoシリーズを設置
音声で家電を操作できるEchoシリーズは、Alexaによるスマートホーム化において中心となるデバイスです。「生活動線に合わせてAmazon Echoの配置を考えるといい」という橘さんのアドバイスをもとに、中村さんはEcho Show 10をリビングに面したキッチンに、Echo Studioをテレビボードの横に配置しました。
キッチンにEcho Show 10を置いた理由は、お子さんの離乳食を作ったり、家族の朝ごはんを用意したりと、朝の忙しい時間を台所で過ごすことが多いから。キッチンからは、子どもがいるキッズスペースがちょうど死角になっているので、中村さんはキッズスペースにAlexaに対応するPanasonic製のベビーカメラを設置してEcho Show 10でモニタリングできるようにして、料理をしている最中もお子さんの様子を見守っています。
明かりや室温など、過ごしやすい住環境をスマートホームでコントロール
小さい子どもと過ごす空間なので、室内環境をコントロールすることも、中村さんがスマートホーム化で実現したかったこと。特にエアコンによる温度調整は、Alexaを活用して全自動で行っているそうです。Alexaには「定型アクション」というカスタム機能があります。これは、Alexaに呼びかける発話の内容や、時刻といった条件と、それによって起きるアクションを自由に設定できる機能。中村さんの家では、Alexa対応のSwitchBot製温湿度計とSwitchBot製スマートリモコン、エアコンをAlexaアプリで連携させて、リビングの室温が22℃以下の時はエアコンの暖房をオンに、28℃以上の時はエアコンの冷房がオンになるよう、設定しています。
また、リビングの照明にはAlexa対応のPhilips Hue製スマート電球を使っています。これもAlexaと連携させることで、Echoシリーズに「アレクサ、リビングルームのライトの明るさを 75% に下げて」など声をかけて、電源をオンオフしたり、明るさを調整したりすることができます。
中村さんの家では以前から、お子さんの就寝時間が近づくと部屋の照明を落として、暗くなったら自然と眠くなる習慣づけをしていたそう。スマートホーム化したことによってミルクを作ったり、抱っこをして遊んでいたり、両手がふさがっている時も音声で光量が調整できるので、とても便利になったそうです。
朝の起床から、帰宅まで、スマートな暮らしをサポートするAlexa
最後に、中村さん一家の1日のタイムスケジュールに沿って、Alexaによるスマートホーム環境をどのように利用しているのか、ご紹介します。
まず、朝起床したらキッチンのEcho Show 10に「アレクサ、おはよう」と話しかけます。すると「定型アクション」でリビングの照明(Philips Hue製のスマート電球)が点灯、Echo Show 10が天気予報の読み上げ、そしてAlexa対応のSwitchBot製カーテンによって、カーテンが自動で開くようになっています。
同時に、Alexa対応のリンナイ製給湯器からお風呂の追いだきをするか、お湯張りをするかを聞かれます。これは夫の皓史(こうじ)さんが朝風呂に入る習慣があるため。これを手動で行っていた時は、追いだきを忘れていたことに服を脱いでから気づくという残念なことも頻発していたそうです。お風呂から出たらそのまま掃除をして、後で外出先からもAlexaを通じてお湯張りができるように浴槽の栓を閉めておきます。
あわただしくなりがちな朝だからこそ、これら一連のルーティンを自動化することで、1日のはじまりを、スッキリした気分でスタートすることができるようになったと中村さんは言います。
朝の準備が終わったら、家を出るタイミングに応じて夫婦のどちらかが、子どもを保育園へ連れて行きます。この時、活躍するのが玄関に置いたAlexa対応のSwitch Bot製押しボタンスイッチと人感センサーです。
中村さんは玄関に通じる廊下に人の動きを感知するSwitchBot 製の人感センサーを置いて、1分以上動体感知がない場合は、SwitchBot製の指ロボットが自動で照明をオフにするように設定しています。これで、照明をつけたままあわてて外出をしても、自動で消灯してくれるので、節約にもなります。また、人の動きを察知してスマホに通知が来るようにも設定しているので、防犯としての役割も果たしてくれます。同じように、中村さんはトイレの照明スイッチのオンオフにも、指ロボットを導入しているそうです。
毎日のお部屋掃除はAlexa対応のロボット掃除機、Anker製Eufy RoboVacが行います。在宅ワークの日は、お仕事中に「アレクサ、ロボバックを使って、掃除をして」と声をかけて掃除をしてもらうことが多いそうで、さらに休日にはロボットが掃除をしやすいように部屋を片付けて、家族でお出かけしている時に、より念入りに掃除をしてもらっているとのこと。
夕方になって仕事が終わると、スマートフォンのAlexaアプリからAlexa対応のリンナイ製給湯器にお湯張りをするよう指示します。遠隔で操作が可能なため、家に着いたらすぐにポカポカのお風呂に入ることができ、子どもの保育園のお迎えから寝るまでのスケジュールを有効的に過ごせるようになったとのこと。また、帰宅時には、玄関ドアに取り付けたAlexa対応のスマートロックQrio Lockが位置情報から家主が帰ってきたことを察知して、自動でロックを解除してくれます。荷物で手がふさがっていても、スムーズに家に入ることができます。もちろん施錠もオートで行ってくれるので、閉め忘れ防止にもつながります。
「しなきゃいけないこと」ではなく「したいこと」に時間を集中できる
中村さんがAmazonデバイスやAlexaなどのサービスが利用できる生活家電を導入し自宅をスマートホーム化してみて、一番メリットを感じているというのが「声であらゆる家電を操作できる」という部分だそうです。
「子育て中は家の中で、横の移動に加え、上下の動作も増えます。玄関の電気を切りに行ったり、子どもが床に広げたおもちゃを拾い上げたり。ただでさえおっくうな作業を、さらに子どもを抱っこしたり、追いかけたりしながらすることになるので、本当に大変なんです。だからスイッチもリモコンもいらない、声でさまざまな操作ができる環境がありがたくて、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)も上がりましたね」
結果として、当初の目標だった家族と過ごす時間を増やすことにもつながったと中村さんは言います。
「スマートホームに慣れると、いかに自分が『面倒なこと』に慣れてしまっていたのかを実感します。『しなきゃいけないこと』ではなく、『したいこと』に自分の時間を割けると、本当に心の余裕が生まれますね。最初不安に思っていたように大がかりな工事などは必要なくてAlexaとEchoシリーズを使えば、デバイスを設置するだけの『後づけ』で簡単にスマートホーム化が実現できるので、今となってはもっと早く導入しておけばよかったと後悔しています。新生児の子育ては親がつきっきりにならなければいけないので、特に声で家電を操作できるメリットは大きいです。仕事や子育てなど、日々忙しい毎日を送っているママやパパにこそ、ぜひおすすめしたいですね」
中村さんがおっしゃる、「後づけ」でスマートホーム化できるというのも、Alexaを活用したスマートホーム化の大きなメリット。お子さんの成長や、家族のライフスタイルの変化に合わせて、どんどんカスタマイズしていくこともできます。「スマートホームに完成はないんですね」という中村さんの言葉の通り、自分たちの暮らしの変化と一緒にスマートホームで過ごしやすい家を育んでいく、そんな発想で取り組んでみるのもいいかもしれませんね。
Alexaを活用した、ちょっと便利な暮らしについては「スマートホームでできること」でご紹介しています。また中村さんのような、子育て中のママやパパにおすすめのAlexaの活用法についても、「Alexaと一緒に子育て」でご紹介しているので、ぜひご覧ください。