タブレットが学校の授業に取り入れられるなど、子どもの学習や成長の傍らにデジタルデバイスがあるのが、日常の光景になってきました。デジタルデバイスを通して楽しみながら学ぶには、どのようなポイントがあるのでしょうか。子どもたちが学ぶ体験を楽しみながら、自主的に知識を身につけていく「エデュテイメント」を推奨し、ポッドキャスト番組『正頭先生の好きがミライを変える授業』も人気の現役小学校教諭の正頭英和さんに、子どもたちとタブレットなどのデジタルデバイスとのつきあい方を教えていただきました。
タブレットは子どもの好奇心のスピードに伴走できる相棒
タブレットなどのデジタルデバイスは、学校の授業に取り入れられるなど、いまや教育に必須のツールですが、頼り過ぎることを心配する保護者の方もいます。そこでまずは、正頭さんにデジタルデバイスを子どもたちの学習に取り入れるメリットについて聞いてみました。
「子どもは興味の移り変わりが早い、ということは、昔も今も変わっていません。ただ、情報社会に生きる今の子どもたちは、よりいっそう、その傾向が強くなっています。『モチベーションの足が早い』のです。知りたい情報にアクセスできる環境が好奇心のスピードに合っていないと、せっかく芽生えた関心を消すことになってしまいます。そんなときにタブレットのようにポンと指でタッチするだけで情報に触れられるデジタルデバイスが身近にあると、すぐに知ることができるので、好奇心をふくらませることができます。例えばAmazonの子ども向け向けタブレットには、幅広く、多彩な情報がコンパクトに収納されていますし、持ち運びも楽です。メリットしかないですし、積極的に使わないのは、もったいないと思います」
デジタルデバイスならではのメリットを生かして効果的に学ぶ
AmazonのFire HD 10 キッズプロ や Fire HD 10 キッズモデルなどAmazonのキッズタブレットシリーズには、児童書やビデオ、学習アプリやゲームなど、子どもの興味関心を呼び起こす機能が工夫された数千点ものキッズコンテンツをすぐに使える子ども向けの「Amazon Kids+(アマゾン キッズプラス)」*がセットになっています。
*AmazonのFireキッズタブレットシリーズでは、お子様向けサブスクリプションサービスAmazon Kids+を1年間追加料金なしでご利用いただけます(その後有料期間へ自動更新)。
Amazon Kids+はペアレンタルコントロール機能が充実しています。たとえば、保護者はペアレントダッシュボードを見れば子どもが使用したコンテンツの内容や利用時間を簡単に確認できます。子どもがどんなことに関心を持っているのか、どんな勉強が得意不得意なのかということも把握しやすくなるのもデジタルデバイスを使うメリットだと正頭さんは話します。
「問題を解くと、『ピンポーン』とか『テッテケテー』など効果音のリアクションがあるのも、デジタルデバイスならではのメリットです。そうしたフィードバック機能があると、子どものモチベーションが上がるんですね。なかでも音声が重要な英語の勉強には、絶好のツールです。リスニングやスピーキングのインタラクティブな勉強ができます。Amazon Fireキッズタブレットシリーズを始めとしたデバイスなどで使えるAmazon Kids+には、英語の絵本がたくさん用意されていることも、すごくいいですよね」
デジタルコンテンツを選ぶ基準は?
数多くのデジタルコンテンツがあるなかで、自分の子どもに向く学習コンテンツやアプリなどは、どのように探したらいいのでしょうか。正頭さんは、「好きの多様性」がキーワードになると話します。
「特に幼稚園や小学校低学年の頃は、選択肢が多くて困ることはありません。好きか嫌いかを論理的に考えるより、直感的に判断しています。興味を持った瞬間に衝動的に動くので、いろいろなコンテンツをパパッと遊び気分で触っているうちに、こういうのが好き、ああいうのがハマりそうだな、という感覚を自分なりに把握していきます。1つのことにこだわるより、いろいろなことを広く浅く経験していくこと。つまり、『好きの多様性』の経験を積み重ねることが、自分なりの『好き』を見つけるには重要なのです」
子どもが好きなことばかりに熱心になっていても大丈夫?
そんなときも「好き」の気持ちが突破口を開くと正頭さんは話します。
「『ハンカチの法則』というのがあります。ハンカチの中央をつまむと、その周囲がバランス良く持ち上がりますよね。それと同じように、長所を伸ばすことで、苦手な分野も克服できるようになるという考え方です。好きな教科が伸びていけば、他の教科も伸びていきます。何が好きかを知っておくことは、困難にぶつかったときに自分を助ける力になるのです」
親の笑顔が子どもにとって一番の教育効果。そのために必要なものとは?
忙しい毎日の中で「子どもの勉強をじっくり時間をかけて見てあげられない」というご家族もいると思います。正頭さんは「子ども向けのタブレットは、忙しい親の助けになり、親子の絆を深めるツールになる」と言います。
「たくさんの『好き』を見つけるためには、子どもが笑顔でいられる環境にいることが、何よりも大切です。そのために一番必要なのが、親が笑顔でいることです。僕は、親が笑っている以上の教育効果を知りません。そして、笑うために必要なものは、時間と体力の余裕です。体力の余裕は、筋トレをするとか、親御さんに頑張っていただくしかないのですが、時間の余裕は工夫次第で作れます。仕事や家事で忙しいときは、子ども向けのタブレットに勉強を任せてしまっていいと思います」
子どもが勉強をしている横で、家族が一緒に問題を解いたり、考えたりするのは、確かに理想の姿です。でも、時間に追われるあまり、勉強をみながら、いらいらしてしまったり、勉強に集中できない子どもをしかってしまって、子どもの笑顔を失わせることになります。
「それよりも、勉強はタブレットに任せて、その間に親は家事や仕事を済ませる。親がやるべきことを済ませて、余裕ができたら、子どもの横に座り、『がんばったね』『何かわからないことがあった?』と、ほほ笑みかける。その笑顔のほうが、怒りながら一緒に勉強するより、100万倍も効果があります」
子どもの興味を伸ばすコツとは?
子どもが興味を抱くものを見つけたら、その世界を少しだけ広げる情報を与えることを正頭さんは勧めます。たとえば、カブトムシに興味を持ったら、「世界には金色のカブトムシがいるんだよ」と教えてあげます。子どもは「え? なにそれ、知らない!」と目を輝かせ、もっと知りたがるでしょう。そうしたら次は、図鑑で金色のカブトムシを探したり、昆虫館などに行ってみたりするのです。
「タブレットを触って、『面白そう』と思っているときは、まだ『好き』につながる体験の段階に至っていません。好奇心を『調べる』『作る』『試す』行動につなげる必要があります。子どもたちは体を動かすことで、『好き』の感覚を身につけていくんですね。さらにタブレットを使ってより詳しく調べてもいいでしょうし、図鑑などの本を読んでみたり、博物館などに行ってみたり、粘土で作ってみたりなど、体を動かす体験を重ねていくと、『好き』が深まり、世界がより広がっていきます」
「好き」が多い子どもは未来を幸せに生きられる
正頭さんは、「僕が育てたいのは、好きが多い子ども」と話します。子どもたちの未来には、どんな社会が待っているかは不確実です。誰にもわかりません。でも、どんな未来になろうとも、「好き」をたくさん持っている子どもは、幸せに生きることができ、たくましく自分の道を切り拓いていけると考えるからです。
「そのために間違ってはいけないのが、『好き』を増やす順番です。子どもたちは、好きだからやってみるということはありません。何かをやってみて、初めて好きになります。そのためには、数多くの体験をすることが必要なのです。幅広い情報が得られるタブレットは、好奇心を刺激するきっかけを探すのに、とてもいいツールです。タブレットを入り口にさまざまな世界に触れ、自分の『好き』をたくさん見つけてほしいと思います」
Amazon Kids+(アマゾン キッズプラス)とは?
お子様向けサブスクリプションサービス、Amazon Kids+には、3~12歳向けの豊富な子ども向けのコンテンツがそろっています。
正頭さんがAmazon Kids+の中で、特におすすめするコンテンツは、プログラミングや英語などのコンテンツに加え、小学生向けに毎日更新される新聞とのこと。子どもたちの視野を広げるのに役立つ新聞や本を読みたいときにすぐ読める環境をつくることができます。
好きなことや将来なりたいことの知識を深めるのに役立つ児童書も充実。クイズやスポーツ、芸術などの好奇心を刺激するタイトルや職業・キャリア観を育てるタイトルなどがあります。
Amazon Kids+(キッズプラス)について詳しくはこちら
『正頭先生の好きがミライを変える授業』
正頭さんのポッドキャスト番組『正頭先生の好きがミライを変える授業』では、子育てや教育に関するリアルなお悩みに対して、より詳しく、世界の教育事情やトレンド、教育現場での実体験などを織り交ぜながらお答えしています。無料ですのでぜひチェックしてみてください。