学校の授業にタブレットやノートPCを導入するケースが増えている昨今、ご家庭でも子どもたちにスマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスを利用することについて検討している保護者も多いのではないでしょうか。今回、Amazonは20代~40代の日本全国の3歳から小学校高学年のお子さんをお持ちの男女約600名を対象に、「子どものデジタルデバイス※1の利用と子育てに関する調査」を実施しました。子どもたちはどのようにデジタルデバイスを利用しているのか、それによって子どもにどのような変化があったと保護者は感じているのか。子どものデジタルデバイス活用のヒントになりそうな興味深い結果を得られたので、過去に実施した調査結果(2019年)とも比較しながらご紹介していきます。
※1 本調査におけるデジタルデバイスとは、スマートフォン、タブレット端末、ゲーム機、デスクトップPC、ノートPC、電子書籍端末、スマートスピーカーのことを指します。
【調査概要】
調査名:「子どものデジタルデバイスの利用と子育てに関する調査」
調査対象地域:日本全国
調査対象:20代~40代の日本全国の3歳から小学校高学年のお子さん(長子)をお持ちの男女約600名
※お子さんの学齢(未就学、小学校低学年、高学年)および性別で均等割付
※ただし、ゲーム機のみの利用および勉強目的の利用者は除く
調査期間:2019年9月6日(金)~9月7日(土) / 2021年4月23日(金)~4月26日(月)
調査方法:インターネット調査
※本調査は、アマゾンジャパンがウェーバー・シャンドウィック(再委託先 マクロミル)に委託し実施した調査になります
※本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、合計数値が100%とならない場合があります。
学齢が上がると、デジタルデバイスを「学習目的」で利用する傾向に
まず、子どもたちはデジタルデバイスをどのくらいの時間利用しているのかを見てみます。2021年の調査で、平日のデジタルデバイスの利用時間を学齢別で見ると、高学年の子どもは低学年以下の子どもと比べて15分以上長く接しており、休日だとその差はさらに開く結果(高学年の子どもは低学年の子どもと比べて20分以上、未就学児と比べて40分以上)となりました。
子ども用として最も多く使われているデジタルデバイスは「タブレット」
次に子どもにデバイスを子ども専用のデバイスとして用意しているのか見ていきましょう。デバイスごとに所有者を聞いたところ、子ども個人の専用(兄弟姉妹間での共有は含まない)としている人が最も多かったデバイスは「タブレット」(32.7%)、続いて、「ゲーム機」(31.9%)「スマートフォン」(22.8%)という結果でした。さらに2019年では子ども専用のデバイスとしてタブレットを用意していたのは20.8%で、2021年の結果と比較してみると10ポイント以上の開きがあり、子どもに専用のデバイスとしてタブレットを用意する傾向があるようです。
保護者が感じるデジタルデバイスの利点は「子どもの好奇心を広げる」こと
実際にデジタルデバイスを子どもが使用することで、良いことがあったと感じられている方も多くいらっしゃったことは今回の調査の発見でした。
子どもにデバイスを渡すことで保護者が気づいた利点は、「子どもが飽きずに使い続けられる」(44.5%)「子どもの好奇心が広がった」(42.7%)「子どもが新しいことに興味を持ちだした」(39.6%)の順で、保護者の皆さんはデジタルデバイスの実用性と価値を感じているようです。また、その傾向は子どもの年齢が低い保護者の皆さんに強い結果が見られ、未就学児は「子どもが飽きずに使い続けられる」「子どもの好奇心が広がった」(いずれも50.5%)「子どもが新しいことに興味を持ちだした」(44.7%)という結果になりました。一方、高学年の子どもは「子どもが飽きずに使い続けられる」「子どもの自宅での時間が充実した」(いずれも41.3%)「子どもの好奇心が広がった」(36.4%)となりました。
さらにデジタルデバイスの良い影響について、具体的に次のようなコメントも寄せられました。
- 深海に興味を持つようになり、自分で色々検索したりして知識を深めていった。深海図鑑なども買って本も読むようになったし、魚やカニの絵を描くようになった(未就学の男の子の保護者)。
- タブレットでいくつかの学習系アプリを利用させているが、本人は遊びの一環と思って楽しそうに取り組んでいる点が良かったと思った。おそらく、ペーパーなどでは体験できなかっただろうと思った。そういった意味で、デジタルデバイスは、学びや学習のハードルを下げ、子どもが無意識のうちに色々なことを学べるのが良かったと感じる(低学年の女の子の保護者)。
- それまでデジタルデバイスなんて目によくないと思い使わせていなかったが、使い方次第で有意義な時間を過ごせると知り、今でも積極的に活用している。わからないことを調べるのもネットコンテンツを使うようになり、色々調べているみたい(高学年の女の子の保護者)。
デジタルデバイスを利用するメリットとして、子どもたちの興味や関心が広がるきっかけになったと感じているようです。
育児におけるデジタルデバイスの価値を認識
最後に「育児」という観点から、保護者の皆さんがデジタルデバイスにどのような価値を感じていらっしゃるのか、見ていきたいと思います。まず、わかってきたのが、子育てにおけるデジタルデバイスの利用に前向きな保護者が増えているということ。
1日あたり目標としたい子どものデジタルデバイスの利用時間についての質問項目では、「まったく使わせたくない」と回答した人が、平日で20.9%(2019年)から14.4%(2021年)、休日で15.2%(2019年)から8.7%(2021年)と、2019年と比べるといずれも減少傾向にあることが明らかになりました。
また、子どもの学齢別に詳しく価値観を見ていくと、未就学児の保護者が最も「コロナ禍において、子育てや育児に関する価値観が変化した」(未就学62.1%、低学年53.9%、高学年52.9%)と考えており、さらに「もともと子どもにデジタルデバイスを与えることは懐疑的だったが、与えるとよい気づきがあった」(未就学68.4%、低学年64.1%、高学年54.9%)とデジタルデバイスのメリットを最も感じているようです。
ただ、「デジタルデバイスを子どもに与えると、デジタルデバイスに子守りをさせている気がする」(未就学76.2%、低学年67.0%、高学年53.9%)とも感じており、よい気づきとの葛藤が読み取れます。一方、子どもの年齢が上がるほど、「最近学校や習い事・塾で、デジタルデバイスを活用することが増えた」(未就学34.5%、低学年56.3%、高学年70.9%)という回答があり、また、「今後、デジタルデバイス活用は不可欠のため小さい時から使いこなせるようにしたい」(未就学67.5%、低学年68.9%、高学年73.3%)という回答も高くなり、低年齢の子どもたちのデジタルデバイスの活用の必要性を認識しているようです。
子どもたちがデジタルデバイスに触れる機会が自然と増えている状況だからこそ、さまざまなシーンからデジタルデバイスの利点に気づかれるのかもしれません。今後タブレットなどのデジタルデバイスのお子さんの利用を考えられている方は、ぜひ今回の調査結果を参考になさってみてください。
詳しい調査結果はアマゾンジャパン合同会社プレスリリースでもご覧いただけます。