Amazonは2023年12月4日に「Alexa Smart Properties(アレクサ・スマート・プロパティ-)」の日本での提供開始を発表しました。
Alexa Smart Propertiesは、AmazonのパーソナルAIアシスタントのAlexa(アレクサ)を日本で初めてビジネス向けに提供するサービスです。ホテル、マンションや高齢者施設、さらに地方自治体の公的サービスでもAlexaおよびAmazon Echo Showシリーズを利用することができるようになります。
例えば、ホテルでは、Echo Showの画面上でホテルの館内情報などを確認したり、スタッフやコンシェルジュによる地域のおすすめ情報なども、Alexaに話しかけるだけで楽しんだりすることができます。また、マルチリンガルモードが利用できるため、海外からのお客様は、英語でAlexaに話しかけて必要な情報を得ることができます。
老人ホームなどの高齢者施設では、Echo Showを利用して、遠く離れた家族とビデオ通話をしたり、体操動画などのコンテンツを通じて趣味や娯楽を楽しんだりすることができます。
また、高齢者施設だけでなくマンションも含む居住空間では、Alexaに話しかけて音声でスマートホーム家電を操作することができるようになるなど、毎日の暮らしをより快適にサポートします。
地方自治体で初めてAlexa Smart Propertiesの導入を開始する熊本市では、高齢者宅や地域包括支援センター「ささえりあ」と民生委員の自宅にEcho Show 8を設置し、Alexaによる対面でのビデオ通話や地域路線バスの運行情報の提供、イベントやレクリエーションなどのお知らせ配信などの各種機能が、高齢者のQOL*向上に有効であるかを検証します。
熊本市ではこの取り組みにより、地域包括支援センターや民生委員は、悪天候時や人手不足などにより困難だった高齢者宅への訪問をAlexaを通してビデオ通話で行うことができるようになるため、業務の負担軽減が期待されています。熊本市はこの検証結果に基づいて、将来的には子育て世帯など、多くの住民の皆様の暮らしを支える技術の可能性を検討していく予定です。
*QOL(クオリティ・オブ・ライフ)とは、生活の質、または人生の質を表す言葉
今後、Alexa Smart Propertiesは、ニチイケアパレス「ニチイホーム南大井」、東急ホテルズ&リゾーツ 「SAPPORO STREAM HOTEL」、インヴァランス 「CREVISTA 品川西大井Ⅲ」、大阪ガスの実験集合住宅「NEXT21」などに導入されることになっています。
もし各施設でAlexaを見かけたらぜひAlexaに話しかけてみてください。
各施設でどのように利用されるかを動画でご覧いただけます。
ニチイケアパレス「ニチイホーム南大井」
ニチイホーム南大井は、株式会社ニチイケアパレスが運営する介護付有料老人ホームです。ニチイホーム南大井の居住者は、Alexa Smart Propertiesの導入により、Alexa搭載デバイスのEcho Show 8を通じて、遠く離れた家族とのビデオ通話や、体操動画などのコンテンツを通じた趣味や娯楽を楽しむことができます。また、Alexaに話しかけて音声でスマートホーム家電を操作することができ、より快適な暮らしを送ることが可能になります。
東急ホテルズ&リゾーツ 「SAPPORO STREAM HOTEL」
SAPPORO STREAM HOTELは、東急ホテルズ&リゾーツ株式会社が手掛ける新たなホテルです。プレミアムカテゴリの客室にAlexa Smart Propertiesを採用します。2024年1月16日にグランドオープンする同ホテルでは、客室のEcho Show 8をマルチリンガルモードで使用でき、外国から来たゲストの方は英語でAlexaに話しかけて必要な情報を得ることができます。またゲストは、画面上で館内情報等を簡単に確認することができ、スタッフやコンシェルジュによる地域のお薦め情報なども、Alexaに話しかけるだけで楽しむことができます。
インヴァランス 「CREVISTA 品川西大井Ⅲ」
大東建託グループにて投資用マンション事業を手掛ける株式会社インヴァランスは、同社の管理賃貸マンションである「CREVISTA 品川西大井Ⅲ(クレヴィスタ シナガワニシオオイⅢ)」に、Alexa Smart Propertiesを採用しました。同マンションにはEcho Show 15が各部屋に設置されており、居住者は入居と同時に、スマートホームを始めとするAlexaの様々な機能を利用し、また、賃貸管理会社と手軽にコミュニケーションをとることができます。
Alexa Smart Propertiesは、利用者のプライバシーに配慮して設計されており、利用者は個人向けのAlexa音声サービスで利用されるEchoデバイスと同様に、デバイス上部にあるマイクオフボタンを押すことで、音声の聞き取り用のマイクをいつでもオフにすることができます。また、利用者はAlexa Smart Properties用に設定されたEchoデバイスを使用するため、自らまたは企業や地方自治体を通じてAmazonに個人情報を提供することなく、特定のAlexa音声サービスを利用することができます。
Alexa Smart Propertiesは、企業や地方自治体が、Amazonと契約するソリューションプロバイダを通じてAlexaのテクノロジーをその施設に大規模に一括して導入、管理、カスタマイズすることができるようになる、費用対効果の高いサービスです。企業や地方自治体は、Amazonが提供するAlexa Smart Properties専用のAPIや予め設定されたEchoデバイスを活用し、個々のビジネスのニーズに即して、Alexaを活用したソリューションやサービスを実装することができます。
*現在NTTデータ、NTTビジネスソリューションズ、アクセルラボ、mui Lab、TradFitなどが導入を支援しています。
Alexa Smart Propertiesの詳細については、開発者向けホームページでご確認いただけます。