Amazonはラストワンマイルを担う人材を育てる、起業家育成プログラムRoad to Ownershipプログラムを2024年から開始しました。12週間のプログラムを修了した第1期生たちにRoad to Ownershipプログラムについて聞きました。
ラストワンマイルとは、物流業界においてデリバリーステーション(DS)などの最終拠点からお客様に商品をお届けするまでのプロセスを指す言葉です。Amazonではデリバリーサービス・パートナー(DSP)やAmazon Flexデリバリーパートナーなどがラストワンマイルを担い、お客様に迅速かつ安全・効率的に商品をお届けするためにきめ細かなサービスを展開しています。
そこでアマゾンジャパンは、ラストワンマイル配送で活躍する起業家を育成するために今年から「Road to Ownershipプログラム」を開始しました。Road to Ownershipプログラムは、配送ビジネスに興味を持ち、熱意をもって開業を目指す起業家が、財務管理やリーダーシップ理論、労働法など、経営に必要なスキルを身に着けることができるプログラムになっています。
第1期生が語る Amazonの起業家育成プログラムRoad to Ownership プログラムを受講した理由
経験を活かし、ドライバーの気持ちに寄り添える経営者を目指して応募
Road to Ownershipプログラム第1期修了生のなかから、お2人に話を聞きました。1人目は丸尾愛さん。これまで4年間、大阪府にあるAmazonの配送拠点である堺デリバリーステーション(DS)を拠点にAmazon FlexドライバーとしてAmazonの商品を配達してきました。
「堺DSに貼ってあったRoad to Ownershipプログラム参加者募集のポスターを見たのが応募のきっかけです。Amazon Flexドライバーとして4年間商品を配達して、そろそろステップアップをしたかったし、以前から配送業での起業を考えていたので、このチャンスを掴もうと応募を決めました」
Amazonの起業家育成プログラム Road to Ownershipプログラムでは主に、「ファイナンス(財務管理)」「チームマネジメント(リーダーシップ理論)」「法務(労働法)」の3つについて理解を深めます。各セッションはオンラインで行われ、そのほかに1か月あたり約35時間程度の自主研鑽をすることが望ましいとされています。
「『ファイナンス』では、法人のお金の流れや株式について学びました。これまで起業した経験がないので、初めて知ることばかり。非常によい勉強になりました。雇用主になるには必ず知っておくべき『労働法』のセッションもあり、実践的な知識を得られたのがよかったです」
社会人になってから、スキルアップの時間がなかなか取れなかったという丸尾さん。 Road to Ownershipプログラムを受講し始めてからは、Amazon Flexドライバーの業務の休憩時間などを使って毎日2時間ほど自主的に復習や小テスト対策をしました。プログラムの最後には、DSPとしての事業計画をプレゼンし、最終面談を受けてDSPとして起業することが決まりました。
「起業という大きな夢をくれたAmazonには感謝しています。起業経験のない私に必要なスキルを身に着ける機会を提供して、サポートしてもらいましたから、これからはビジネスパートナーとしてそれに応えていきたいです」
今後は地元大阪で、起業の準備に取り掛かる予定という丸尾さん。最初は軽貨物自動車5台からスタートして、2か月後には20台の運用を目指し、30人ほどのドライバーを採用する計画です。
「ドライバーとしての経験があることが私の強みですから、ドライバーさんの気持ちに寄り添って、働きやすい環境を作りたいです。私ははっきり物を言いますし、さっぱりした性格なので、それを活かして透明性の高い会社にしたいですね。将来はトラックや1トンバンも導入して、事業を成長させたいです。私は飲食業の経験もあるので、いずれは飲食部門も立ち上げられたらと考えています」
海外でのビジネス経験も活かし、新天地でのチャレンジを目指す
京都府出身の陸田知里さんは、今年6月までフィリピンで料理店の立ち上げとマネジメントに関わっていました。店舗が無事にオープンした後に帰国し、地元京都からRoad to Ownershipプログラムに参加。プログラムを修了後、最終面談を通過してDSPとして起業することを決めました。
「父が地元で26年にわたって軽貨物運送業を営んでいるので、車に乗って商品をお届けするという仕事は私にとって身近なものでした。フィリピンから帰国して新しい仕事を始めようとしたときに思い浮かんだのが父の姿。そこで軽貨物運送業について調べるなかで、Road to Ownershipプログラムの存在を知りました」
軽貨物運送業は未経験の陸田さんでしたが、他のRoad to Ownershipプログラム受講者たちと一緒に、12週間を修了しました。オンラインでしたが、「仲間がいる」と感じられたことは心強く、励みにもなったと言います。プログラムのなかで最も印象的だったのは「マネジメント」のセッションでした。
「フィリピンでお店を開いたときに、現地のスタッフには現地のやり方や考え方があると痛感しました。それと違うやり方をしたかったら、私のビジョンをみんなに説明して賛同を得る必要があります。フィリピンではそれを体当たりでやっていましたが、Road to Ownershipプログラムの『マネジメント』の中で初めてリーダーシップ論に触れて、自分がやってきたのはこれだったのかと、視界が開けたような気持ちになりました」
リーダーシップについて理論的に学び、自分が目指すべきリーダー像を持つことができたという陸田さん。富山県も視野に入れ、起業する場所をAmazonと現在相談中です。
「女性オーナーとして、女性ドライバー獲得にも力を入れたいです。東南アジアで働いた経験を活かして、いずれは東南アジア諸国からの人材も受け入れていきたい。多様性に富んだ人材を確保することが、会社の成長につながると確信しています。パートナーとなるAmazonも国際的で多様性のある企業ですから、手を取り合って物流業界をより豊かで刺激的な場所にしていけたらと考えています」
Road to Ownershipプログラム第1期生を称える修了式をアマゾンジャパンで開催
今年3月から受講希望者の募集が開始され、6月から8月まで、12週間にわたり第1期生がRoad to Ownershipプログラムを受講しました。そして8月、第1期生の努力と健闘を称えるRoad to Ownershipプログラムの修行式がアマゾンジャパン本社のカフェテリアで開催されました。
修了式の冒頭では、Amazonアジア・パシフィックエリアのDSP事業のディレクターを務めるプラカーシュ・グルサミナダル・ダナバランさんがスピーチを行いました。
「皆さん、プログラムの修了おめでとうございます。この12週間、起業に必要なスキルや知識を非常に集中して身に着けていただきました。ここで培ったことを活用して、日本の物流に貢献してくださることを楽しみにしています」
続いてスピーチしたのは、アマゾンジャパン合同会社 アマゾンロジスティクスシニアプログラムマネージャー河合麻衣子さん。今年4月からDSPプログラムを担当しています。
「Road to Ownershipプログラムの栄えある第1期生を送り出すことができて、本当にうれしく思います。起業してDSPとなられた皆さんがAmazonとつながりを持ちながら、それぞれの事業を発展させ、持続的に成長していく。その姿を見ることも私たちの喜びです。今日、皆さんに贈りたいのは『It‘s still DAY 1』という言葉です。この言葉は、Amazonのカルチャーを示す言葉の1つで、毎日がはじまりの日という意味です。いつか壁にぶつかったときも、『今日がDAY 1。まだできないだけで、いつかはできる』と信じて、それぞれのビジネスを発展させていってください」
スピーチの後には、卒業生やRoad to Ownershipプログラムに携わったAmazonのスタッフが一緒に食事をしながら歓談やゲームを楽しみました。
Amazonは、意欲ある起業家の卵を応援しています。起業家育成プログラム「Road to Ownershipプログラム」を通じて真摯に学び、大きな夢を持った皆さんは今後、起業家として社会に羽ばたいてゆくことでしょう。Amazonは、そんな方々とともに物流業界を盛り上げていくことを楽しみにしています。
AmazonではRoad to Ownershipプログラムの第2期生を募集しています。ご興味のある方は下記よりご応募ください(2024年10月30日現在)。
Road to Ownershipホームページ