2021年8月にオープンしたAmazon品川オフィスは、他社の倉庫として使われていた建物のリノベーションによって作り出されました。一般のビルと違い、階をまたいだ高低差を活かしながら、世界各地から集めた植物で森のようなダイナミックな空間を作り、エネルギーを無駄にしない技術も取り入れられています。目黒オフィスよりもさらに大胆にグリーンを取り入れたアマゾンジャパン品川オフィスをご紹介します。
倉庫として使われていた建物をオフィスにリノベーションしたアマゾンジャパン品川オフィスのプロジェクトでは、さまざまな挑戦をしています。「壊さない」「過剰に造らない」をコンセプトに、これまで以上に植物をふんだんに取り入れ、エネルギーを大切にする技術とアイデアが至るところに活かされています。
1階と3階はお客様とのミーティングを行う会議室、4階から6階は社員の執務フロアとして使われています。
豊かな発想が育まれる地下をイメージした落ち着いた雰囲気の1階会議室エリア
品川オフィスは玄関を入るとすぐに受付エリアがあります。
天井まで広がる植物と照度を抑えた間接照明でゆったりとした雰囲気です。これから芽吹く豊かな発想が育まれる地下をイメージし、洞窟のような落ち着いた雰囲気に造られています。
1階の中央には大きなフリースペースがあり、それを囲むように12のミーティングルームが配置されています。
フリースペースでは美しい曲線を描く階段が、1つのアクセントになっています。その横にある「Café Bingo(カフェビンゴ)」では飲み物やサンドイッチなどの軽食やスイーツなどが購入できます。
1階には、ほかに社員のための女性用、男性用、オールジェンダー用のシャワールーム3室があります。
3階から6階までを貫く吹き抜けのダイナミックなアトリウム
3階から6階を貫く、高さ18メートルほどの吹き抜けにつくられた森のようなアトリウムは、アマゾンジャパン品川オフィスを象徴する空間です。
正面に見える天井まで続く植え込みは、大小さまざまなサイズのボックスを積み重ねて造られています。そのボックスの奥には、会議室用の空調機など、品川オフィスを快適に保つ機器類が収納され、実用性とデザイン性が融合した構造になっています。
アトリウムの植物の水やりには自動灌水を利用。専用のセンサーが土壌の浸透率を常に計測し、あらかじめ設定された乾燥率になると、自動的に給水されます。給水に使われている水も循環させることで節水しています。
このアトリウムの天井には通気口が設けられ、自然光を採り入れるとともに、自然に近い通風を実現しながら、換気が行えるようになっています。
濃淡のある美しい植物群は、どのフロアの窓からも見え、仕事の合間の癒しになっています。
このフロアでは、森の中にいるような心地よさのなか、日々の業務に取り組んだり、会議をしたり、アトリウムの奥にあるジムスペースを利用したりすることができます。
快適な仕事環境とエネルギー効率を考えたオフィスフロア
アマゾンジャパン品川オフィスのミーティングルームは、部屋ごとに内装やレイアウトが違うため、会議の目的や人数、気分で選べます。
執務フロアにもふんだんに緑が取り入れられています。その日の気分や仕事の内容で、自由に座席を選べる、柔軟性の高いオフィスになっています。そして、すべてのフロアで、人がいるときだけ照明がつくように、自動センサーが備えられるなど、効率的なエネルギー利用ができるよう工夫されているのも特長です。
地域にも元気を届けるエディブルガーデンとバナナスタンド
エントランスエリアには、バナナスタンドとエディブルガーデンがあります。エディブルガーデンにはオリーブやレモンのほか、多数のハーブが植えられ、青空の下で仕事をしたり、ランチをしたり、季節ごとの移ろいを感じながら気分転換ができます。
バナナスタンドの設置は、Amazon創業者のジェフ・ベゾスによる「健康的かつ環境にやさしいスナックを地域の人々に無料配布しよう」というアイデアから生まれ、2015年にアメリカのシアトル本社で始まりました。アマゾンジャパン品川オフィスでもバナナを1人1本、無料配布し、社員だけでなく近隣の方々にも元気を届けています。配りきれなかったバナナは、「Café Bingo」で販売するバナナブレッドなどに活かされ、フードロスを防ぐ工夫もされています。バナナの皮も一部は堆肥化し、その堆肥はエディブルガーデンで使われています。
エディブルガーデンの奥にはひっそりと貯水タンクが設置されています。このタンクで貯めた雨水を再利用し、オフィス内の自動灌水システムで植物に給水しています。
Amazonは、ダイバーシティ(多様性)、 エクイティ(公平性)、インクルージョン(包括性)を大切に、誰もが働きやすく、独創性を発揮できる快適なオフィス環境を追求しています。斬新なリノベーションを行い、さまざまな工夫を凝らしたアマゾンジャパン品川オフィスは、Amazonのチャレンジ精神がデザインや機能に表れている場にもなっています。
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